巨人化したエレンだったが・・・

ミカサ
「エレン！！
　起きてエレン！」

ミカサとジャンが巨人エレンの後部から
エレンを救出している

エレンの巨人化により
上壁の崩落が抑えられていた

上の出口付近にいるコニーとサシャ

コニー
「いいぞ、外に出れる！！」

サシャ
「分かった！！」

サシャがリヴァイの所へ来る

サシャ
「兵長！！出口を見つけました！！」

リヴァイ
「分かった」

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ミカサたちに引っ張り出されたエレン
少し呆然としている

サシャ
「あ・・・エレン・・・
　良かった引っぱり出されたんだね」

ジャン
「骨が折れる仕事だったぜ」

エレンに頭を下げるサシャ

サシャ
「ありがとう！！お陰で助かったよ！！」

目の前の光景を見て驚くエレン

エレン
「これは・・・」

エレンの巨人の抜け殻がそこにはあった




リヴァイ
「硬化しているようだ
　お前を引っ張り出した後も
　なぜか消えないで残っている」

エレン
「・・・」

エレンが先ほど飲んだ小瓶を思い出す

エレン
「あ・・・！そうだ！！あの小瓶は！？
　巨人になる時に飲んだ小瓶が・・・」

ヒストリア
「ロッドレイスのバッグは
　見つけたんだけど・・・」

バッグは焼け焦げていた

エレン
「あ・・・」

ヒストリア
「バックも他の小瓶も全部・・・」

エレン
「そうか・・・」

リヴァイ
「その小瓶は他にもあると見ている
　
　あの小瓶の液体を飲んで硬化できるらしいな
　おかげで天井の崩壊を止める事が出来た

　やり方を知ってたかどうかは知らんが
　いずれにせよ一瞬で創りだしたことは確かだ

　それに【壁】も同じやり方で作られている
　これがあればウォール・マリアの壁を埋められる」

エレン
（もしウォール・マリアを奪還出来たら・・・
　地下室に入れるかもしれない・・・
　でも、 父さんは・・・）

サシャ
「とにかく、ここを出ましょう」

ジャン
「あぁ・・・」

上の出口にいるアルミンが叫ぶ

アルミン
「隊長！！早く！！
　早く来て下さい！！」

リヴァイ
「分かった、すぐ行く」

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【地上】

アルミン
「エレン、大丈夫？」

エレン
「あぁ・・・」

エレン
「巨人は・・・」

アルミン
「見て、あの一番奥にいるよ
　突然、地表を破壊して
　洞窟から出てきたんだ」

超大型巨人ロッドは地下から出た後
大地を破壊しながら進んでいった

巨人ロッドからは高温の熱が出ている様子

エレン
「あれは・・・巨人なのか？」

アルミン
「分からない、通常の超大型巨人の
　倍ぐらいの大きさがあるみたい

　それに熱が凄くて、近くの木々が燃えてる

　そして一番理解し難い事は・・・
　人間に全く興味を示していない事なんだ」

エレン
「・・・」

ジャン
「奇行種か？」

リヴァイ
「近くまで行ってみるぞ」

エレンたちが馬車で巨人に近づいていく

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荷馬車に乗っているエレン、ヒストリア
そして寝そべっているハンジ

ハンジ
「エレンの中にある巨人になる力は
　レイス家の血を引く者に使われる事で
　その真の力を発揮する

　だがレイス家の者がその力を手にすると
　初代王の思想に染められ、人格を失ってしまう

　それが初代王の言う真の平和？笑わせるね」

エレン
「・・・言い換えれば
　まだ選択肢は残ってるんですね

　もし俺があの巨人に食べられれば
　ロッドレイスはまた人間に戻り
　巨人の力を手にする事ができる・・・」

リヴァイ
「そのようだな・・・

　ロッド・レイスを人間に戻ったら
　拘束して王の洗脳を解けばいい

　それが可能なら・・・
　人類の安全は保障される

　お前がそんな話をするって事は
　何かしら策があるって事だろ？」

エレン
「・・・はい」

ミカサ
「エレン・・・」

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ヒストリアが口を挟んでくる

ロッドに巨人の力を渡す事に問題があると

洗脳を解くのはレイス家が数十年に渡って
試みたが失敗に終わってること

ロッドを拘束できても人類の記憶を
改ざんされたらどうしようもないこと

他にも予測できないことが多すぎると

だから今はむしろロッドが巨人の力を
手にさせないように行動すべき

ヒストリア
「あなたのお父さんだって・・・
　初代王から人類を救おうとしたじゃない

　姉さんから始祖の巨人を奪い
　レイス家の幼子ごと殺害したのも・・・

　それだけの選択をかせられたから」

グリシャの言葉を思い出すエレン
（エレンに注射しようとする場面）

グリシャ
【ミカサやアルミン・・・
　皆を救いたいならお前はこの力を・・・
　支配しなければならない】

涙を流しながら語るグリシャ

エレン
「・・・父さん」

アルミン
「そうだよ！イェーガー博士が理由もなく
　そんなことするはずがないよ！」

ミカサ
「そう！レイス家の血脈に頼らなくて
　人類を救う方法はある！
　だから地下に鍵を残したんだ」

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皆が納得した所でハンジが口を開く

ハンジ
「私もそれには同意だが・・・
　だが、ヒストリアはそれでいいのか？

　あの巨人のサイズでは
　壁はひとたまりもない

　お前は父親を・・・殺せるのか？」




巨人ロッドの姿を見つめるヒストリア
ロッドに抱きしめられた事を思い出す

ヒストリア
「・・・エレン、ごめんなさい
　私、巨人になっていたら・・・
　本当にレンを食べる気だった」

ミカサ
「・・・」

ヒストリア
「 でもそれは人類のためじゃない
　ただ父親が正しいって信じたかっただけ・・・
　嫌われたくなかったから・・・」

少し俯くヒストリア

ヒストリア
「でも・・・今は違う」

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巨人ロッドの所にはエルヴィンたちがいた
エレンとヒストリアの姿を見るエルヴィン

エルヴィン
「良かった、無事だったか・・・
　リヴァイ・・・あの巨人は何だ？」

リヴァイ
「ロッド・レイスだ・・・話がある」

巨人ロッドは少しずつ街に向かっていた




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【オルブド区】

壁の中の高台から見ている兵団たち
巨人ロッドの姿がそこからも見えていた

エルヴィンたちが兵団に作戦を説明している
１人の兵団がエルヴィンの襟元を掴む

兵団
「どういうことだよ！！
　人々を避難させないって！！」

エルヴィン
「奇行種だ」

兵団
「なんだって！？」

ハンジ
「巨人は人口密度の
　多い所へ向かっています

　今から急に住民をウォール・シーナ内へ
　避難させれば・・・

　目標はそれに引き寄せられ
　ウォール・シーナを破壊し
　突き進むでしょう

果ては最も人々の密集した
　王都ミットラスに到達し

　人類は破滅的被害を被る事になります」

ハンジの説明に固まる兵団たち
黙って聞いているエレンたち

兵団
「・・・どうするんだ？」

エルヴィン
「作戦はこうだ・・・あの超大型巨人は
　身体が大きい分、動くのは極端に遅い
　上からの砲撃で対処する」

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【早朝】

夜が明けて戦闘準備している一同
壁の上から巨人ロッドを見ているエレンたち

戦闘服に着替えたヒストリアが現れる
それに驚くエレンたち

ジャン
「ヒストリア・・・なんでここにいる！？」

リヴァイ
「おい、ヒストリア、お前は戦うな
　安全な場所に避難していろと言ったはずだ
　分かったな、これは命令だ」

ヒストリア
「私は運命に決着をつけに来た」

リヴァイ
「・・・あ？」

ヒストリア
「逃げるか戦うか選べ・・・
　あなたが言った言葉です、リヴァイ兵長」

リヴァイ
「ちっ・・・時間がねえ・・・来るぞ」

巨人ロッドが壁に近づく




【随時、更新】

進撃の巨人 68話 ネタバレに続く
【別冊少年マガジン 2015年5月号】

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